うぇるかむプロジェクト

うぇるかむプロジェクトは、公共放送の関連団体として「多様な人々が生きやすい社会」を目指し、私たちのイベントや展示をよりクリエイティブに、より多くの人が楽しめるようにするために立ち上げたプロジェクトです。NHKメディアホールディングス傘下の5社(NHKエンタープライズ、NHKエデュケーショナル、NHKアート、NHKグローバルメディアサービス、NHKプロモーション)で共同で取り組んでいます。
プロジェクト発足のきっかけは、NHKエンタープライズの社員が、育児休業中に乳児を連れて様々なイベントや展示に出かけ、「だれもが自分のカテゴライズされた属性や状態と関係なく、好きなイベントや展示をたのしみたい!」と感じたことがはじまりです。
障害がある方をはじめ、高齢の方、乳幼児、子ども、妊婦、非日本語話者、体調不良の方やけが人、性的マイノリティ、文化が異なる人々など、多様なニーズを持つ人々が、NHKグループのイベントや展示をより楽しんでいただけるよう、調査とトライアルを実施しました。
2024年度1年を通じて、社員アンケートを通じた現状の把握、他社事例視察を通じた学び、当事者のヒアリングを通じたリアルな課題の発⾒、5社の問い合わせ実例収集による課題の把握、勉強会・ワークショップを通じた考え⽅の醸成、トライアル実施と当事者フィードバックによる改善策の検討などを行ってきました。その成果を、多様性対応スタートハンドブックと、その他実務に役立つツールに落とし込みました。例えば、光や音などの感覚の刺激を遮断することで感覚過敏によるストレス軽減やパニックの回避に使用できるスペース(クールダウンルーム)を試作し、実際にイベントでお客様に体験していただいてフィードバックを得たり、受付で使用できる合理的配慮便利グッズを詰め合わせたウェルカムキットの試作なども行いました。

2025年からは現場でそれらを活用しながら、環境整備と合理的配慮を同時に進め、より多くの人が安心して楽しめる展示やイベントの実施を目指していきます。
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